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会議のフィードバックでメンバーの意識を変える

かーみーです。

今日はちょっと毛色を変えて、クラウドとは縁遠い話。

 

大企業も中小企業も関係なく、オトナの仕事といえば「会議」。大体は終わったら議事録が開示されたりするのだが、前職の会議後のメンバーフィードバックがとても印象に残ったので書いておこうかと。

 

前職は大企業だったので、経営ボードで開催される「取締役会(通常T会)」から、末端の組織長会議である「マネ会(M会)」までいくつかの階層が存在する。

 

事業の大きさによってその名称等はまちまちではあるものの、ゼクシィのような各エリアの版がある大組織では「版元長会議」とか「部次長会」など組織に応じた会議体が編成されている。各会議で決定される内容は様々だが、議題のほとんどは以下のようなものである。

 

・全社商況(受注状況)

・全社P/L(経営状況)

・決定事項のフィードバック

・報告事項のフィードバック

・宿題事項のフィードバックと、メンバーへの振り出し

 

で、何が印象に残ったのかというと、リクルートは会議のメンバーフィードバックがもの凄いキチンとしているのだ。

 

(今はペーパーレスなのでほとんどプロジェクタで説明していると思うが)その昔は毎週の「マネ会フィードバック」では課のメンバー全員が会議室に招集され、厚さ5mmにもならんとする資料を配布された。マネジャーは商況から、各クライアントの進捗、計画中のWebサイト改修スケジュールまで入った超機密情報を、小一時間ほどかけて丁寧にその背景や目論見をメンバーにフィードバックする。

 

で、なんとマネ会フィードバックが終わると、必要なメモだけ抜き取り分厚い紙をみんなでシュレッダーに掛けるのだ。つまりメンバーに組織の動きを共有するためだけに、毎週膨大な紙を使っているのだ。

 

資源のムダだと思われるかもしれないが、そこまで徹底的にフィードバックを行えば、「組織が大切にしている判断軸」は必ずメンバーに伝わる。また、メンバーが組織の判断軸を理解すれば、自分のアタマで考えるようになる。メンバーが自分で考えて初めて、組織は自律して成長することができる。

 

まあリクルートほどコッテリやる必要があるかはご判断いただきつつ、「なんか組織がちぐはぐだなあ。近視眼的だなあ、他人事だなあ」と感じているのであれば、「ちゃんと丁寧にフィードバック」するだけで結構メンバーのキモチは大分変わってくるのでお薦めである。

 

さて話は変わるが、ごくたまに「まったくフィードバックができない(したくない)」という上司も存在するようだ。タイプとしては「私の情報網、ちょっとすごいでしょ。私は経営に繋がっているんだからね」的なマウンティング型上司だ。部下が情報にアクセスすることを恐れて、常に情報格差を作らないと落ち着かないタイプ。

 

もしあなたがこのタイプなら、気をつけた方がいい。

情報格差は、必ずなくなる。あなたが情報を落とさなくても、優秀な部下は他の上司から情報を収集する。そしてあなたは優秀な部下にポジションをひっくり返されることになる。 情報格差を作り隠し立てをするくらいなら、優秀な部下には情報を与えてより高い成果を出してもらおう。組織全体で大きな目標に望むのが、マネジャーのあなたが出世する正攻法である。