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大手企業、ベンチャー、どっちに行くか

かーみーです。

job.rikunabi.com

MatcherのリアルOB訪問に、なぜか誘われてOBとして参加することになったので、その時に学生さんに話したハナシ。大手とベンチャーの違いについて。

 

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なお、ベンチャーとは「急成長の可能性がある、ちょっとカッコいい中小企業」と一旦規定している。学生さんのイメージはだいたいこんな感じなので。

 

企業の機能

大手企業とベンチャーを比較する前に、そもそも企業を構成する要素について、ざっくり。特に学生さんはわからないはずなので。

企業には、沢山の部署がある。営業とか開発とか人事とか経理とか。これらの部署は、大きく分けると以下の3つに大別できる。

 

1:価値を創出する部門(プロダクト)

メーカーで言えば開発や製造にあたる。出版社なら編集部。そのカイシャが世の中に存在するためのコアを作る機能。世の中の機能についての理解は、ほぼこの辺。

 

2:顧客からの期待を開拓する部門(セールス、マーケティング

わかりやすく言うと営業だ。創出した価値をカネに変える機能。探客という点ではマーケティングや宣伝もここにいる。Webサービス等では1と一緒な組織だったりする。

 

3:価値をカネに変えるプロセスを効率的に回す部門(バックオフィス)

1,2がうまく回ること、またカイシャが会計や労務の視点で社会のルールに準ずるための仕組みを作り運用する機能。人事や総務や経理など。規模の大小はあれど、大企業にも中小企業にも必ず存在する。

 

大手企業とは

でまずは大手企業。一般的には売上も大きく、まあだいたい有名で、優秀な人間が多く歴史があったりする。新入社員視点では以下のような特徴がある。

 

優秀な人間が多い

人気企業のため、社員は概ね優秀であり、学べることが多い。この世の中の基本ルールは、「仕事をできる人が望まれる」ので、学びが多い先輩がいるのは強い

 

業務や仕組みが洗練れている

長い歴史の中で勝ち続けており、かつ優秀な社員が多いため、いろんなものが洗練されている。特にバックオフィスについて完成度が高い。

 

安定感があり満足度が高そう

大企業とはいえ安定しているとは限らないが、とはいえベンチャーと比べれば安定感は高い。またバックオフィスが洗練されているということは「人を辞めさせない仕組み」も検討されているので、世間並みの収入とか福利厚生があったりする。

 

 

ベンチャーの特徴

かたや、ベンチャーだ。

一般的にベンチャーは、上記の「1:価値創造機能」に強力な個性を持っている。特筆したビジネスモデルがあり、成長の可能性がある中小企業である。

 

この個性がレアで、競争力があり、世の中を変えるかもしれない期待感に溢れていると顧客が勝手に集まるので、「2:顧客開発」はオマケでついて来る。

 

なおWebサービスやアプリ等では「1:価値創造機能」と「2:顧客開発」が限りなくシームレスに繋がっているケースも多い。

 

つまり、ベンチャーはハイパーな先見性と、強力な推進力を持つ経営者が、新たな価値を掘り出してビジネスにして急成長している中小企業といえる。

 

一方で走り出して間もないので、だいたいバックオフィスは洗練されてはいない。クソみたいな運用だったりすることも往々にしてある。

 

ベンチャーを選ぶメリット

よくベンチャーに行くメリットは「経営者目線で事業を見れることだ」と言われるが、それは上記の「1:価値創造機能」「2:顧客開発」「3:バックオフィス」を俯瞰して理解できるチャンスがあるということである。一般的に大企業では組織が大きいため、全体感を掴むのは難しい(とはいえ、意識を持っていれば掴めるので本人次第だが)。

 

「世の中に価値を提供し、顧客から対価を得続ける仕組み」を、事業のど真ん中で体験することができる。やる気さえあれば、圧倒的な経験を得ることができ、運が良ければ上場とかして、一気に出世も可能だ。

 

なお、よく求職サイトでベンチャー企業のページを見ると「経営者との距離が近い!」とかあるが、経営者とはだいたいが超短気だったりクレイジーだったりする。そりゃそうだ。彼らの腹の決め方は、サラリーマンの比ではないのだから。

 

「近い」だけを期待して怒られて傷つく人も多いので、ボタンを掛け違えないように。経営者の視点は大切だが、経営者と仲良くなる事が目的ではない。

概ね、以下のようなメリットがある。

 

ド級のエネルギーを持つ天才がいたりする

そりゃそうだ。ゼロイチで産業を作ろうとしているのである。エネルギーに溢れている。人生を変えるほどの人間と仕事をする機会はそうない。

 

仕事をゼロから作る機会がある

そのステージにもよるが、ほとんどの事をゼロから作ることになる。しかも、事業全体から高い視点で考える事ができる。ただし一方で、ベンチャーがそこそこ有名になってくると、大手企業から転職した人間がやってくる。彼らは優秀で、且つ大企業の洗練された業務経験があるので、戦えるだけの能力をもつように常に研鑽する必要がある。

 

 

 

 

 

以上が、ごく普通の学歴で、ごく普通の業務遂行能力で、「中堅→大手→ベンチャーベンチャー」と転職した、リアルな職場感である。

 

今になって思うことは、「自分が目指したい人間がそこにいるか否か」である気がする。大手に行こうが、ベンチャーに行こうが、今は転職ハードルが低いのでどこから初めてもそんなに変わらない。

いかにサラリーマン人生のなかで自分を変える仕事に出会い、最後に好きなことを仕事にするか、なのかなと思う。